思うところあって、毎日ブログを書く実験をしてました。
結果から書けば、元々1日150PV程だったのが、40日で1日3000PV程になりました(当初の目標値は1日1000PVだったけど、一気に突き抜けてしまった)。
以下、結果考察と経緯をメモがてら書いていきます。わりと長編です。
この記事の目次
試したことと考察
まず結果にいたるまでの施策と考察から書きます。あえて「経緯」は後回し。
注意としては、「ここまでですでに6年間ブログを運営していた」という点。なので「ゼロからブログ書きはじめて40日で1日3000PV近くになった」なんて話ではないです(とはいえ元々1日150PVくらいでしたが)。
有名WordPressテーマ(Simplicity2)に替えた
WordPressテーマを、独自テーマからSimplicity2という有名テーマに替えました。
まぁこれが相当デカかったんでしょうね。SEO対策なんてロクにしてなかった独自テーマから、一気に優良テーマになったので、特にモバイルフレンドリーの点で改良されたはずです(それまではWPtouchというモバイルテーマを使っていた)。
サイトの表示速度を上げるために、画像を軽くする施策もしました。サイトの表示があんまり遅いと、それだけで離脱者が数十%も増えるといいます。
もし「WordPressはちょっと……」という方は、はてなブログでいいんじゃないですかね。はてなブログは無料で始められるし、はてなブックマークという存在が日本だとかなり強いです。
ブログの書き方の勉強をした
惨めったらしくコツコツと、ブログの書き方を勉強してました。
有名ブログを見て回ったり、有名な本を読んでみたり。
「上手いブログのやり方を見習う」、これが結局一番の修練なんじゃないですかね。
なお自分はぜんぜんブログ運営上手くないので真似しないほうがいいです。今時「黒背景のブログ」なんていう時点で、時代に逆行しまくりです。黒背景(星空)はただのこだわりと趣味だと割り切ってます。
あと、怪しいブログ運営法の情報商材売ってるブロガーさんたちたくさんいますけど、あんなのに騙されるくらいなら一記事でも多く書き殴ったほうがよほど効果があると思います。
タイトルと情報量と説明画像に気をつかった
そんなにクオリティの高い記事が書けているとは思っていません。
個人的に気をつかったのは、「検索でわかりやすいタイトル」と「わかりやすい文章と量」と「わかりやすい説明用の画像」です。つまり────当たり前に言われていることを、素人ながら気をつけてみただけです。ダサかろうがなんだろうが、「わかりやすい」のは強いと思います。また、アイキャッチ画像にテキストを入れることで、画像検索からの流入が(ほんの少しは)見込めるだろうと考えました。
そして結局は、「需要の合致」と「中身」が重要なんじゃないですかね。
「トレンド」を扱った記事が案の定強かった
↑の3記事は、立てつづけに書いて、立てつづけに高アクセス数を叩きだしました。
この3記事の共通点は、「テーマの合致」と「トレンド」です。
このブログはもともと「創作」をテーマに扱ってました。なので同じく創作をテーマにした「VRoid」の記事が、SEOの観点から検索に載りやすくなったと。
また「ダンジョンメーカー」と「世界樹の迷宮X」の記事は「ゲーム」がテーマです。このサイトはずっとゲーム制作(サウンドノベルはゲーム性の低いジャンルですけど)について書いてきました。なので同じくテーマが合致し、検索で強かったんだと思います。
そして最大は、「トレンド」を扱ったことだと思います。
早い話、最新の話題を噛み砕いて、最速でちゃんとブログ記事にすれば、その情報を求めているユーザーがどんどん流入し、アクセス数は簡単に増えます。もちろん情報量は必要です。
ただこの「トレンド系」ですが、一過性のアクセスしか得られません。
上記3記事で一気に1日150PVから3000PVまで跳ね上げることに成功したわけですが、トレンド自体が廃れれば、徐々に下がっていきます。また、「最速」で記事にしたからこそ評価されただけで、「後追いの大手ブログの記事」が増えればすぐに負けます。
なので結局、どう足掻いても「書き続ける必要」があるんですよね。
更新後は「Fetch as Google」でGoogleに報せる
記事URLを打ち込み、「取得」ボタン→「インデックス登録をリクエスト」ボタン。
「私はロボットではありません」にチェック→「このURLのみをクロールする」にチェック→「送信」ボタン。
以上のように、サーチコンソールの機能「Fetch as Google」をマメに使いました。
Fetch as Googleを使うと、Googleの検索BOTがすぐに飛んできて、検索にインデックスしてくれます。特に時間が勝負のトレンド系記事だと必須だと思います。(検索BOTがやってくるタイミングはサイトによります。うちはFetch as Google使わないと一週間以上インデックスに時間がかかるとかザラでした)
ただ、ブログによってはFetch as Googleを使うまでもなく、すぐにGoogleに通知がいく機能を搭載している場合もあるので、そのへんは適宜。また、1日あたりの回数制限(2018年現在は10回)がありますのでご注意ください。
Twitterはあんまり関係ない
ほとんどGoogle検索からの流入です。
Twitterとブログって、「バズる」こと以外にあんまり親和性ないです。結局Google検索からの流入が、一番長期的な影響で強いです。(Twitterに外部リンク置くことはSEO的に良いことかもしれませんが)
有名ブロガーでもTwitterのフォロワー数が少ないなんてのはザラですが、その親和性の低さが影響してるんじゃないですかね。あともしかしたら、「Twitterに搾取されるくらいならブログでちゃんと記事にしよう」ってブロガーが多いのかもしれません。
雑記ブログでもいける
このブログ、専門性の低いいわゆる「雑記ブログ」です。
扱うテーマは種々雑多。「創作」ネタが多いっちゃ多いですけど、専門性というにはほど遠いです。健康の話も書くし、WordPressの話も書くし、旅行の話も書くし。
雑記ブログは「書きやすい」のが強いと思います。同じテーマばっかりだと、どうしても書き手側が飽きちゃいますから。その日の気分で書くネタを探せば、ネタ切れなんて状態にはまずならない。
毎日書いてるうちに「爆発」する時がくる
ブログ界隈でよく言われていることです。「毎日記事を書いていたら、ある日突然アクセス数が爆上げした」。
これ、マジでしたね。身をもって理解しました。
おそらく「毎日記事を書く」ことで、Google検索におけるサイト評価が徐々に高まっていき、「特定の記事」をキッカケに一気にアクセスが爆発すると。関連記事経由で他記事のアクセスも増えるんですよね。ある意味「パンデミック」というか……「延焼」というか。
また同時に、「ああ、こういう記事が良いんだ!」という気づきも得られると。ちなみにこの記事はたぶんダメです(トレンドでもないし現況記録でしかない)。
考察まとめ 「アクセス数を増やすだけならカンタン」
「有名WordPressテーマを使う(orはてな)」「ブログの書き方を勉強する」「トレンドが強い」「ブログテーマに沿った記事が強い」「Fetch as Googleを使う」「Twitterはあんまり関係ない」「毎日書いてると爆発する時が来る」
集中したのはたったの40日間だけですし、特に息切れせずに済みました。「ほぼ毎日書く」こと自体は、サウンドノベル制作や小説執筆でもう10年以上つづけてきたことなんで、なおラクに感じたのかもしれません。シナリオと違って、ブログ記事は数時間で完成しますし、比べると本当に気楽です。
以上、「アクセス数」だけに絞った話でした。
以下、ここからあえての「経緯」について書きます。
ブログを毎日書いてみた「経緯」
ここからは逆行して、「毎日ブログを書く実験」をはじめるまでの経緯と思考について書きます。
「アクセス数を増加する方法」だけ知りたかった方には、もうあまり有用な情報はないと思います。個人的な話がだいぶ含まれます。
ですが、以下がこの記事の本編です。
6年間ダラダラとブログを運営してきた
このブログ(WordPress製)を開設したのは、2012年8月です。
そして今は2018年8月。この6年間、それはもう「SEOなにそれ旨いの?」という「日記」をひたすら粗製濫造してきました。で、最近まで1日150PVくらいでした。
ちゃんとした「記事」を書こうと頑張り始めたのは、2018年6月末頃から。そこからほぼ毎日ブログ記事を書いてきました。
(もともとブログ主の「hoshimi12」は、サウンドノベルや電子書籍を制作しているアマチュアクリエイター(商業出版はしたけど黒歴史)であり、作品の制作日誌を中心にブログを書いてきました。つまり今までのブログは、ただの創作のオマケだったと。なお、『キミはキメラR』というノベルアプリで30万DLを記録しましたが、表現規制で強制削除され、今クリエイターとしては鳴かず飛ばずもいいところです)
出版業界のオワコンぶりに危機感を抱いた
日本の出版業界、本当にドエライことになってます。
「商業作家になりたい」という淡い夢を抱きながら、何年間も必死にシナリオを書いてきて、ついに商業デビューもできましたが────実際に知れたのは「現実」だけでした。
少数のオエライ方を生き残らせるために、多くのクリエイターが骨までしゃぶられて、使い捨てにされている感じです。そして全体としては、どんどん沈んでいってる。
きっとマンガ家はそれなりに生き残るとおもいます。ただそれ以外のジャンルの作家は────なかなか厳しいんじゃないですかね。本当に一握りの方しか生き残れないかと。
すでに「忍耐力のいる読み物」というものが、若者層に受けいれられなくなっている。あまりに目が肥えすぎて、ビジュアル的な「読みやすさ」や「わかりやすさ」がないと長文に耐えられないヒトが増えている。
この辺りはもう、「出版業界の一部の努力」とかでどうにかなる問題じゃないです。
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有料の電子書籍がぜんぜん読まれなくて萎えた
好評既刊
KDP(kindle個人出版)というサービスで、電子書籍を出版しています。
Amazon独占出版であれば、ロイヤリティ70%というのがスゴい。ただこれ────ロイヤリティは高いんですけど、ストアが抱える読者数がめちゃくちゃ少ないんですよね。
ストアの読者数がそもそも少ないくせに、新規参入の作家はどんどん増えているので、とんでもないレッドオーシャンと化しています。
自分には、そこで多くの新規読者を得るだけの、才能も忍耐力もありません。
命がけで必死にシナリオとイラストを書いて描いて掻きまくっても、読んでくれるのはほんの一握りの既存の読者さんばかり。極少数でも読者さんに喜ばれることは嬉しいですが、あまりに未来がない。
この時点で、「ああやっぱり〝有料〟はもうキツいんだ」とも思いました。
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無料コンテンツが大前提の時代
既存出版業界がオワコンな理由のひとつでもあると思います。
データ化できるコンテンツを、「無料で当たり前だろ」と考えるユーザーが恐ろしく多い。というか自分もその感覚は理解できます。
「文章も動画もゲームも、今の時代みんな無料で公開されてるじゃん! なんで有料で公開してるの? 今風じゃない。だっせー」
この大きな流れを作った最たる企業が、Googleです。Googleは「無料で便利なサービス」をどんどん展開し、世界に浸透させ、さらに「無料で収益化するサービス」を展開していきました。結果、皆がGoogleを使い、Googleが世界一のブランド企業になった。
ネット上のあらゆる文章コンテンツを「検索」というカタチで支配しているのはGoogleです。また動画のYouTubeもGoogle傘下。世界最大シェアのAndroidも、GooglePlayも、言わずもがなGoogle。
ほとんどのネットクリエイターは、Googleにタマ握られている状態です。
そしてその流れに逆らうこともできない。
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Twitterは上手く使わないと搾取されるだけ
Twitterに面白ツイート載せたり、マンガ載せたり、動画載せたり────命削ってコンテンツ制作して、それで「バズ」って、有名になってるクリエイター多いですよね。
ただ、いくらTwitterでバズったところで、仕事に結びつくかは別問題です。
「Twitterで○○万RT達成のWEBマンガ、ついに書籍化!」なんて風に仕事に結びつくこともあるでしょうけど、そんな風に上手いことTwitter使えてるクリエイターって、一体どれだけいるんでしょうか。むしろ「Twitterに使われている」クリエイターが大多数なのでは。
自分の場合、Twitterは「交流」と「情報収集」に絞って使っています。作品宣伝や情報発信はあまりしていません。そういう点では、わりと気楽に使わせてもらってます。
情報発信は、ブログのほうがモチベ上がりますね。Twitterはタイムライン流れたら即終了ですが、ブログはちゃんとGoogle検索に「コンテンツ」として残りますから。
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「創作だけ」に依存するのが恐かった
これがわりと、致命的でした。
出版業界はオワコンだし、全年齢向けの個人クリエイターで活躍できてる人間なんて日本ではほぼ皆無だし、「ああ、個人が創作だけで生きていくって難しいんだな」という小学生並みの感想を、この10年のサークル活動で幾重にも重ね掛けしてきました。
ただ、できれば「創作に近い場所」で生き続けたいし、創作を続けたい。
だからこそ、「ブログ」への注力を考えました。
「創作の副産物」もコンテンツになる
1日3000PVいくキッカケになった3記事も、元はといえば「創作の副産物」です。
サウンドノベル制作をしているからこそ、「VRoid」という制作ツールに興味を抱いたし、「ダンジョンメーカー」や「世界樹の迷宮X」という人気ゲームにもアンテナを張って調べていた。
せっかく創作をしているのだから、その副産物もコンテンツにしないとモッタイナイと思ったわけです。実際ちゃんとしたコンテンツになり、Google検索で評価され、何百何千のユーザーのお役に立てた(多少なりとも)。単なる制作日誌も、需要が低いなりにコンテンツになり得る。
創作とブログ、互いが互いを支え合うことが、可能なんじゃないかと思った。
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リスク分散
電子書籍はAmazonの支配下です。ブログはGoogleの支配下です。
現状両者にタマ握られてるわけですが、「片タマずつ」だったら片タマが無事な確率は増えますよね。ある意味リスク分散でもあるわけです。
できれば今後、これをさらにAppleやSteamやpixivやTwitterなどにタマ握らせるようにして、一箇所潰されてもまぁなんとか生きてるくらいのリスク分散をしたい。
たぶんそれが、インターネットで個人ができるもっとも自由な生き方だと思うんです。
まとめ
ブログ記事の「毎日書きつづける効果」は本当でした。ただ、たかが1日3000PVであり(しかも一過性)、何がどうなるわけでもないです。もっとアクセスを増やすには、もっと良い記事をもっと書くしかない。
創作の副産物としてのブログ、ブログの副産物としての創作────両者が「支え合う」ような関係を今後も模索していきたいです。そしてあわよくば、その「支え」を今後さらに増やしていきたい。
このまま毎日ブログ執筆を継続していくかは不明ですが、とりあえず良い経験になりました。……ブログってほんと体育会系だと思います。まぁそのぶん、努力と根性っていう「頭の良くない手法」でも報われる場所なんでしょうけどね。
今回は以上です。良きネットライフを────ではまたφ(・ω・ )