小説の「視点」は、いろいろあります。
一人称視点、二人称視点、三人称視点、神の視点、混在視点────分類の詳細については割愛します。
個人的には、「読者が混乱しなければ何でもアリ」。そう思ってます。
でも「型」がない文章は、混乱を生みやすいのも事実です。
小説の視点について、ハウツー本やネット記事を読み漁ってみましたけど、解説者によって言ってることがぜんぜん違う。つまり、方法論が未だ一元化されていない。
「書き方に正解はない」────月並みですが、そんな感じなんすかね。「間違い」「正解」じゃなくて、「わかりやすい」「わかりにくい」で考えると。
書き方なんてヒトそれぞれ。一人称があれば三人称もあって、ゲームブックは二人称、ラノベだと人称の混在もあると。
……ただやっぱり、「型」を決めたい。
自分はいま、新作小説を「三人称主観視点」で書いてます。
……三人称主観視点、むずかしいです。ぜったい一人称よりむずかしい。
三人称主観視点はとくに、「主語の省略」のバランスがむずかしい。「○○はこう思った」って書けばラクに心理描写はできますが、繰り返しすぎれば単調になる。また、主語を省略しすぎると、ほぼ一人称視点になっちゃったり、「神の視点」とごっちゃになっちゃったり。
「田中(主人公)は」を「僕は」に置き換えて、違和感がなければいい────そういう風に解説しているものは多かったです。
なお、三人称主観視点の小説は、ミステリー系におおい。そこらへんのジャンルを読み漁れば、自然と学べるかもしれませんね。一方、ラノベはダメです。三人称視点のラノベはあんまり上手いものがみつからないし、ヘタすると視点が混在してる。
三人称主観視点と、三人称神の視点のちがいは、理詰めで語るにはややこしすぎる。
三人称主観────三人称といえど、あくまで「主観」なのだから、そのシーンの視点者を見失わないように気をつける────こんな感じに、シンプルに考えたいところ。