「趣味の域を出ない」「自由な創作」

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定期的に考える「生産性」についてのこと。


自分の主目的は「面白いものを作る」ということ。他の目的は、それに繋がる副次的なもの。金を得ることにしろ、多くの人にやってもらうことにしろ。


つくづく思うのは、「面白いものを作る≠金を得る≠多くの人にやってもらう」ということ。自分の中では繋げて考えているけど、実際はどれも独立している。


別に金が無くても面白いものは作れるし、多くの人にやってもらったからって金が得られるとは限らない。世の中には、別段面白いものを作っていなくても金を得て多くの人にやってもらっている人間がごまんといる。

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面白いものというより、クオリティの高いものを作ろうとすると、金が掛かる。また、継続して創作活動を行うためにも、生活費という意味で金は必要になってくる。もちろんサーバー代とか資料代とか制作ツール代とか、そういうのを含めても。


莫大な金なんていらない。手に収まる程度の金さえあれば、個人創作はどうとでも続けていける。「同人は趣味創作。利益は求めない」と言い切る人がいるけど、もうそんな時代じゃない。「セルフマネジメント」みたいな言葉がポツポツと言われ始めて、もはやプロとアマが作るものの差は埋まりつつある。ただそれは、「作るものの差」であって、他の差を埋めるものじゃない。


「趣味」だと仮定しても、それを継続するには金が掛かる。それに、より多くの人にやってもらわなければ到底モチベーションは上がらない。誰にも見せずにシコシコ作って満足できる人は、単なる自己満足以外の何者でもない。作ったからには、他人に見せつけてやらないといけない。


「自由な創作」は、「個人」でしかあり得ないと思ってる。


制作の場に人が集まれば集まるほど、意見が入り交じって「個人の自由」なんてものは消滅する。ただその「自由」というのは、「商業主義に囚われない」という意味で考えてる。過度な商業主義は作り手と受け手を腐らせる。でも金が無ければ創作は出来ない。だから、自分の趣向に合わせた位置を自分で見つけるしかないんじゃないかと思ってる。


「同人ビジュアルノベル」という具体的な分野で考えると、あまり成功者が存在しない。作品単発での成功はあるけど、「サークルとしての成功」はほぼ皆無。辛うじてTYPE-MOOMさんとか07th EXpansionさんとかが挙げられるくらい。でも奈須きのこさんはもう商業へ行って長いし、「同人作品」という括りでの成功は月姫だけ。竜騎士07さんのところは、一応、まだ同人サークルという括りで活動している。


「同人で活動してるシナリオライターの成功」っていうのは、一体何なんだろうとよく考える。単純に考えるのは、「同人作品から商業作品へのステップアップ」というもの。商業のほうから手招きがあって、そっちへ行くというもの。もしくは、同人ではメシが食えないので、仕方なく外注ライターとかに鞍替えするというもの。商業の片手間で、それこそ「趣味」の範囲で同人を続けるというもの。


職業ライターでない物書きが同人を長く続けているところは非常に少ない、というか皆無のように思える。歳を取ればメイン職が忙しくなるはずだし、仮に兼業みたいにやっていたところでも、同人での利益性に疑問を抱いてメイン職を探すかもしれない。


「お手本となる成功者」が皆無、というのが現状。


「同人からプロへのステップアップ」みたいのは、別に「成功」じゃなくて単なる「鞍替え」だと思ってる。いや、別にプロになりたくないってわけじゃないんだけど。ただ、なれるもんならなりたいけど、最近はその「プロ」というものに疑問を抱き始めてる。


「プロ≠面白いものを書く人」では、絶対にない。もしそうだったら世の中はもっと面白い作品に溢れているはず。「面白いものを書く」という点で言えば、プロは絶対条件じゃない。それに、プロと呼ばれる人たちでさえ生活がままならない現状がある。


作れば売れる時代じゃない。みんな「選ぶ」ようになってる。


同人ライターだけじゃなく、「クリエイター」という括りで、利益を上げるのがまず難しい。同人は一次創作よりも二次創作のほうが収益性が高い現状。他人が成功させたものに乗るほうが遥かに容易に利益を得られる。


別に否定はしない。完全な「オリジナル」なんてこの世に存在しないと思ってるし。ただ、もう少し一次創作者に日が当たらないものかと悩むのはある。でもそれを言うなら、同人の一次創作者に「一次創作」たる作品を作る実力が無いだけなのかもしれない。「同人の成功=二次創作の普及」っていうのも思いついたけど、単純にそう言い切れるもんでもないか。


今はバイトをしていて、どうにか生活できる程度の小金は得てる。少し貯めれば、どうにかイラストを外注できる程度の金は得られると思う。でも問題は、その生活がいつまで出来るのかということ。実家にパラサイトしている現状があって、社会的に自立しているかというのは甚だ疑問。どうにか創作の分野で小金を稼ぎたいとは思うけど、「面白い作品を作る≧多くの人にやってもらう>>>>>>>>金を稼ぐ」という優先順位でやっているから、まだシェアウェアを出す気にはなれない。それに、出しても大して売れないだろうと考えてる。端金を稼ぐために粗製濫造するようなこともしたくない。


それだったら多くの人にフリーで配信して感想や反応を楽しみたいし、認知度みたいのを高めていきたい。そのほうが長い目でみたら、自分の利益になるだろうと考えてる。


手近なことで考えてるのは、「金を払ってもいい人だけ払えるようにする」ということ。でもなかなか、それもどうなのか。


そもそもシステムがない。日本の法律では個人間の金銭のやりとりがやや面倒で、PayPalも気軽に使えない。オンライン決済への抵抗感がまだ根強いし、日本のインディーズゲームにおいて、ダウンロード販売はまだまだ根付いていない。


同人作品を売るにしても、「コミケに出てCDに焼いたものを売る。もしくは現物委託」とかいう、原始的な手法が取られ続けてる。ダウンロード販売が根付くまではなかなか手が出しづらいし、決済方法がもっと簡略化されないことには利益も薄くなる。同人作品の多くが利益を得られないのは、そういった「システム」とか「価値観」の問題がかなり強いと思ってる。


スマホで有料アプリ落としたりガチャやったりするくらいの「気軽いシステム」がないと、なかなか「データ」に金は払われない。「データ」の価値が希薄な現状がある。


目まぐるしく時代は移ろってるけど、自分の思うような時代が「近いうちに」来るかは疑問。というか、そんな明確じゃないものに期待を寄せていたって仕方ない。「今あるシステムと価値観」での「収益性」を考えないといけない。


それが難しい。

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