ティラノスクリプトには「レイヤーモード」という画像合成機能があります。(layermodeタグやlayermode_movieタグ)
スクリーンやオーバーレイ────ゲーム上で画像編集ソフトのようなことができるわけですが、デフォルトでは「立ち絵の前」にもかかってしまい、用途がすこし限定されています。
もし背景のみに適用できれば、表現の幅が広がりそうです。
ということで、CSSを使って調整しようとおもいます。
以下、メモがてらまとめておきます。ほかに良い手段があればどなたか教えていただけると助かります。
「どういう挙動になるの?」
▼ 立ち絵と背景の間に「煙」を流している
本来、layermodeとlayermode_movieは立ち絵の上にも適用されます。
ですが動画の例では、背景だけに適用しています。
▼ 公式のレイヤーモード解説はこちら
「どうやるの?」
まずnameパラメータを設定します。
使用するlayermodeタグ(あるいはlayermode_movieタグ)に、付けたい名前をつければOKです。
▼ 例 name=haikei_no_ue
[layermode_movie video=douga.mp4 name=haikei_no_ue loop=true mode=screen opacity=100 time=500 width=1280]
次にCSSに追記します。
▼ 例 .layer_blend_haikei_no_ueクラスを設定
/* レイヤーモード 背景より上 立ち絵より下 */ .layer_blend_haikei_no_ue{ z-index: 0 !important; }
以上です。
自分の場合は「tyrano/css」にある「font.css」に追記しています。お好きなCSSファイルに書けばOKです。
カンタンに解説をすると────
タグに指定したnameパラメータは、CSSで扱えます。「z-index: 0」はZ軸のゼロ位置をあらわし、レイヤーの位置を指定しています。背景にも立ち絵にもZ軸が指定されているので、その中間位置に置いたわけです。最後に「!important」をつけることでCSSの命令の優先順位を高くし、反映させています。
なお「.layer_blend_○○」の○○は、nameパラメータに付けた名前によって変わります。
まとめ「一度いじれば使い回せる」
一度nameパラメータのCSSを設定すれば、何度でも使い回せます。
今回のようにループ煙で「奥行き」をだしてもいいし、背景だけ暗くして「夜」を表現してもいい。演出の選択肢がふえると。
本当は「透過された動画」をそのまま立ち絵の後ろに流したいんですが……ちょっとティラノスクリプトではやり方がわからなかったので、代替手段としてlayermode_movieのスクリーン合成を利用したかんじです。
アイデア次第ではほかのリッチな表現もできるかもしれませんね。
今回は以上です。よきゲーム制作ライフを────ではまたφ(・ω・ )
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