【なぜコミケはOK?】著作権の非親告罪化で二次創作はオワコン化するのか

 

2018年末、日本の著作権が変わりました


オタク界隈につよく影響するのは、著作権の一部非親告罪化


結論からいうなら、「海賊版サイト」がアウトで、「二次創作」は親告罪のままです。

 

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「非親告罪化ってなーに?」

 

非親告罪化は、カンタンにいうなら「被害者以外でも訴えられるようにすること」です。


いままでは、他人のコンテンツをいくらパクっても、被害者が訴えなければOKだったわけです。犯罪者天国だった。


被害者以外が訴えられるようにすると、よりすばやく著作物を守れるわけです。

 

 

「一部……非親告罪化?」

 

くわしくは文化庁ホームページをみてください。

 

  1. 侵害者が,侵害行為の対価として財産上の利益を得る目的又は有償著作物等(権利者が有償で公衆に提供・提示している著作物等)の販売等により権利者の得ることが見込まれる利益を害する目的を有していること
  2. 有償著作物等を「原作のまま」公衆譲渡若しくは公衆送信する侵害行為又はこれらの行為のために有償著作物等を複製する侵害行為であること
  3. 有償著作物等の提供又は提示により権利者の得ることが見込まれる「利益が不当に害されることとなる場合」であること

 

環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備 | 文化庁

 

▲ 上記の3条件をすべて満たした場合、非親告罪が適用されます。


大事なのは、「原作のまま」という点です。

 

 

「なんで非親告罪にするの?」

 

「海賊版サイト」の影響が大きかったとおもいます。


日本のコンテンツ産業は、海賊版サイトにほとんど無力だった。無能といってもいい。


「非親告罪化」することで、権利者以外が訴えられます。業界の「対応のおそさ」や「事なかれ主義」をカバーできるわけです。

 

 

「二次創作には影響あんの?」

 

二次創作にはほとんど影響がないとおもいます。


「〝一部〟非親告罪化」とあるように、とても限定的なルールです。


具体的にいえば原作のままがNG


二次創作は「原作のまま」ではないですよね。デザインや設定は丸パクリだとしても、「原作のまま」と言い切るのはむずかしい。

 

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「やった! これで二次創作し放題──だよね?」

 

許可されていない二次創作の収益化はもともと犯罪です。


多くの二次創作は、権利者の「黙認」で成立しているだけで、犯罪には違いありません。


今までどおり、権利者に訴えられた終わりです。

 

 

「なんでコミケは守られるの?」

 

二次創作は、もはや巨大なビジネスです。


ましてコミックマーケットは、「日本のオタク文化の象徴」であり、国の「クールジャパン」政策の一端でもあります。


二次創作を守ったほうが、金と票になる。ただそれだけの判断では。

 

 

まとめ 「フェアユースはやく作ってよ」

 

今のインターネット社会で、ただただ「著作権を守れ!」とかいわれても、しっくりこないヒトが多いとおもうんですよ。


こういう縛りなら著作物を使ってもいいよ!」っていうルール作りのほうが、急務なんじゃないでしょうか。


つまり、「フェアユース」をはやく作ってくれないかなと。


Googleが他人のコンテンツを収集しまくっているのにお咎めナシなのは、「フェアユース」に守られているからです。


フェアユース────カンタンにいうなら「〝公正な利用〟であれば、許諾がなくても著作物を無断使用できる制度」です。


フェアユースにおける「公正な利用」とは、「批評・解説・ニュース報道・研究・教授・調査を目的とする利用」のことです。まさに今のインターネット社会にぴったりのルールです。まぁGoogleを守るためのルールなんでしょうけど。


親告罪とか非親告罪とか……ものすごく時代おくれな話してるとおもうんですよね。


海賊版サイトはもちろんダメですし、権利者無視の二次創作ビジネスもどうかと思いますが、現実には「二次利用」によって助けられている権利者もいるわけです。その可能性さえ潰してしまう。


二次創作だって、権利者がちゃんとガイドラインを作ればいいだけの話なのでは。無法者に叩かれるのがこわくて野放しにしてきたから、あいまいでメンドクサイことになっている。「黙認」が二次創作文化を育んだというのは、幻想ですよ。文化として守りたいなら、ふつうにガイドラインで許可すればいい。ほかのコンテンツを守るためにも。


著作物への意識が高まるのは、イイコトです。


ですが、「もっと先」に踏みこんで、ルールをつくってくれることを期待します。

 

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