ブロガーの多くは、2020年5月のあの日から立ち直れていません。
Googleコアアップデート。定期的にGoogleは検索アルゴリズムを調整し、検索順位に変化をもたらします。コアアプデに振りまわされるのはブロガーの常ですが、今回はあまりにもすさまじかった。
「ブログはオワコン」
水面下で言われつづけてきたその言葉。もう目を背けられないほど、明確なデータとしてブロガーたちに突き刺さりました。
「ブログはオワコンじゃない!」と叫んでいる方々は、もっぱらブロガーを顧客とするビジネスマンです。鈍感な顧客をつなぎとめるための言葉であることは、顧客の方以外は気づいていることかとおもいます。
以下、ブログはもとよりGoogle検索がオワコンな理由と、その解決策を頭の整理がてらまとめておきます。
この記事の目次
ブログとGoogle検索がオワコンな5つの理由
「上位記事の質がわるくなってない?」
Googleは、スパム記事や詐欺師たちやイタチごっこをつづけた結果、「記事の内容」で記事を評価しなくなりました。
記事なのに、内容で評価しない?
どういうこと? じゃあ何を評価するようになったの?
それは「E-A-T」です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
Googleはサイトの「専門性」「権威性」「信頼性」を重視し、「記事そのものの質」の優先順位を下げました。
結果どうなったか。
組織や団体の記事が優先され、個人や中小の記事は検索上位から姿を消していきました。専門性権威性信頼性、どれをとっても当然の流れです。
そしてGoogle検索の質は、著しく下がってしまった。
ありふれた「利便性の追求」からは、乖離した調整となりました。
「調べづらいワードがあるんだけど……」
GoogleはE-A-Tのほかに「YMYL」という指標を打ちだしました。
YMYLは「Your Money or Your Life」の略です。あなたのお金と人生のこと。つまり世界のほとんどのことです。
▼ YMYLのジャンル内訳
- 医療、健康
- ショッピング
- 金融
- 民族、宗教
- 法律、行政
- 重要なニュース
Googleは、E-A-Tを満たしたサイトでしか、YMYLジャンルの記事を上位表示しないことにしたわけです。
つまりどういうことか。
個人や中小のブログは────人々の日常に根ざすほとんどの話題をGoogleに許されなくなった。「そんなに書きたきゃ別に書けばいいけど、うちのシマでは流さないよ?」という扱いです。
たとえば税制のアレコレについて調べても、検索上位は国や自治体のサイトばかり。税制のアレコレを知りたいのに、各都道府県の税制ページをタライ回しにされて何を調べろというのか。
Google検索で「生の声」を調べることが、あまりにも困難になった。
「もうSNSとYouTubeで検索すりゃいいや!」
Google検索の仕様変更前から、その変化はありました。
若者はもう、Google検索をほとんど使っていない。
じゃあどこで調べているのか。
Twitter、Instagram、YouTubeです。
「生の声」を聞くならSNSに勝るものはない。YouTubeなら動画つきでわかりやすく解説してくれる。わざわざGoogle検索で長文をながめる必要もない。
Google検索はもとより、時代遅れになっていた。
「役割を変えようとしてない?」
Google検索は「情報の網羅」から「E-A-T」に舵を切った。雑多な情報をふるいで落とし、ごく限られた情報だけをのせるようにした。サードパーティーcookieも廃止し、Googleが選んだ広告以外は排除していく。
これは「街のざわめき」から「図書館」への変化です。
図書館は「量」こそ限定されていますが、「質」はある程度保証されています。街のざわめきは量こそ無限ですが、質はあまりにも不揃いです。
Googleは────「量」をSNSとYouTubeにまかせ、「質」をGoogle検索にまかせるつもりなのではないか。
Google検索は、不便になりました。
ですがそれは意図された不便なのかもしれない。
「ブログのもともとの役割ってなんだっけ」
ブログは「ウェブにログする」の略です。
もともとは「個人」の発信の場でした。
個人的な体験をつらつら書いたり、学校やお金のことを愚痴ったり、健康について情報交換したり、ニュースについての意見をのべたり。
古いブログのカタチを、もうGoogleは許しません。
そしてブログの役割はもはや、ほかの場所で発揮されている。
「ブログはオワコン」
この言葉の本質は、媒体のバトンタッチなのではないか。
「解決策は?」
ブログとGoogle検索がオワコン。
その正体は、役割の変化だとおもいます。
ブログの「ウェブにログする」という本来の役割は、今はSNSとYouTubeが担っている。そして「生の声をききたい」という検索の欲求もまた、それらのWEBサービスが満たすようになった。
解決策は、役割をゆずることだと考えます。
ブログは次の段階へすすんだ。Google検索は無機質な図書館へと姿をかえた。
変化に逆らうのではなく、素直に受けいれる。
カンタンにいえば────Google検索に骨を埋めたくないなら別のサービスを活用したほうがいい。
まとめ「ブログのこれからの役割」
ブログという媒体は、いつしか目的が変化していきました。
個人の情報発信の場から、血生臭いビジネスの場になっていった。
情報発信をビジネスに昇華させただけともいえますが、スパムめいたSEO会社が乱立したり、記事量産のBOTツールが拡散されたりと、偏りは確実にありました。
ある意味、原点回帰なのかもしれません。
いま個人ブログのほとんどは、Google検索の下に下に追いやられ、ウェブにログする────ただその役割ばかりを遂行しています。
正直、Googleのやりかたはエグいなとはおもいます。
さいしょは個人をあつめて盛り上がらせ、企業があつまってきたら個人のハシゴを外す。Androidストア(現GooglePlay)でもあった動きでした。
Googleのサービスに依存するうえでの必然です。文句があるなら別企業のサービスを使うべきなのかもしれません。新天地として有望なYouTubeも、結局はGoogleですから、覚悟は必要だとおもいます。
カタチや場所は変われど、ブロガーの魂はもちつづけたいところです。
今回は以上です。よきネットライフを────ではまたφ(・ω・ )
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