ティラノスクリプトには「マクロ」っていうのがあります。
繰りかえし使う複雑な命令を、あらかじめ登録しておいて、シンプルな記述で呼び出す────っていう超便利機能ですね。必須レベル。
以下、特にティラノビルダーにおける「立ち絵変更マクロ」について、メモがてら書いていきます。
あくまで個人的な案なので、最適解かはわかりません。「こっちのほうが便利だよー!」ってのがありましたらぜひ教えてくださいm(_ _)m
考えついたマクロ例
単刀直入に、自分のマクロ案から書きます。
;tyrano.ksなどに書く [macro name=ake] [eval exp="mp.path = 'chara/1/ake_' + mp.p + '.png'"] [chara_mod name="黒崎朱乃" time="10" cross="true" storage="%path" ] [tb_chara_shake name="黒崎朱乃" direction="y" count="1" swing="20" time="500" ] [endmacro]
↑このようにすると、
[ake p=smile01]
↑こんなふうなシンプルな記述で、指定の立ち絵差分に変更できます。
マクロ解説
マクロの名前
[macro name=○○]と[endmacro]で囲った部分がマクロになります。
今回の場合、「ake」がマクロの名前です。
ファイルパス用の変数用意
[chara_mod name="黒崎朱乃" time="10" cross="true" storage="%path" ]
↑立ち絵を変更する命令ですね。唯一特殊なのは、「%path」の部分。
「path」の名前自体はなんでもいいです。自分は「ファイルパス」の「パス」にちなんでつけてます。
この「%path」は、「変数〝mp.path〟」を表しています。なお「mp」は、「そのマクロ内だけで使う変数」って意味だそうです(つまり他のマクロでも同じ名前を使い回せる)。
つまりですね、この「%path」って変数部分に、ファイルのパスをブチ込んであげたいわけです。ただここで問題なのが、「立ち絵のファイルパスがやや複雑」という点。
今回の例の「黒崎朱乃」というキャラの場合、立ち絵へのファイルパスは「chara/1/ake_smile01.png」みたいにしないといけない。で、これをいちいち手打ちで書いていたら、マクロ使う意味ないくらいメンドウですよね。
なので、
[eval exp="mp.path = 'chara/1/ake_' + mp.p + '.png'"]
↑このように、ファイルパス用の変数を、さらに分解して考えます。
[eval exp=”mp.path = ○○”]で、「変数path」に「○○」を代入────という意味になります。
で、今回は○○の部分を「’chara/1/ake_’ + mp.p + ‘.png’」としました。
これはつまり、「chara/1/ake_」という単語と、「mp.p」という変数と、「.png」という単語を、合体させてくれーーー!っていう、命令ですね。(なお単語部分は「’」と「’」で囲わないといけないっぽいです)
ここで新たに登場した「mp.p」という変数。「p」の部分は例のごとくお好みで。自分としては「path」の短縮としてタイピングしやすいように「p」としました。
次でシメです。
マクロを呼び出す
[ake p=smile01]
↑これを改めて解説すると、「ake」というマクロを呼びだし、「mp.p」という変数に「smile01」という単語を代入する────という命令になります。
で、「chara/1/ake_」と「smile01」と「.png」がマクロ内で合体されて、「chara/1/ake_smile01.png」となり、ちゃんとしたファイルパスになると。
おまけ:ぴょん跳ね【ビルダーpro版限定】
[tb_chara_shake name="黒崎朱乃" direction="y" count="1" swing="20" time="500" ]
↑立ち絵変更命令のあとに、このような「振動」命令を入れてます。
こうすると、「立ち絵変更と共にキャラがぴょん!と跳ねる」ようになります。自分は勝手に「ぴょん跳ね」って呼んでます。
なんかこの演出、最近流行ってますよね。シンプルに動的演出を加えられ、また「話者がわかりやすくなる」ので、自分はけっこう好きです。キャラも心なしか生き生きとしているように見えますし。
マクロにはデメリットもある
まぁメリットのほうがデカいとは思うんですけど……。
マクロ使っちゃうと、ティラノビルダーのシナリオエリア上でビジュアルを確認できなくなるんですよね。
つまり、
↑こんなふうに視覚的にわかりやすいのが、
↑超シンプルになっちゃうと。(メリットとも言えますけど)
ティラノビルダーのすげー強みが、ひとつ失われちゃうんですよね。「これならもうティラノスクリプトだけでいいじゃん」って話になりかねない。
ほんと悩ましい。
マクロ使ったほうが断然、作業効率は上がると思うんですよ。ティラノビルダーはけっこう動作が重いんで、コンポーネントエリアからいちいち引っぱってたらエラいモタついてタイヘンなことになります。ただ……ティラノビルダーにはティラノビルダーの簡易さがあるんで……これもまた捨てがたい。悩ましい。
ビルダー用にハイスペックPC買えば解決するのかもしれませんけどね()
まとめ
マクロ使うと記述がすっごくシンプルになるんだね!
……ティラノビルダーのシナリオエリアが、ちょっと味気なくなるけどな
見た目よりさぁ、作業効率が大事でしょ! 慣れたらぜったいコッチのほうが早いって
まぁ……そうなんだよなぁ……
タイムリーな話題になっちゃいますが、今月(2018年10月)、ティラノビルダーの大型アップデート(v182)がくるんですよね。
で、「自作コンポーネント」を追加できるようになるらしいんですよ。これでマクロを簡単に追加できるようになるだろうと。そのタイミングで、記述方法を変更するか判断しようと思います。
既存の記述自体は「正規表現」でサクッと置換すればOKと。
正規表現でラクする記事
今回は以上です。良きノベルゲライフを────ではまたφ(・ω・ )