幻冬舎「実売数晒し」炎上で見る出版業界の5つの現実

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幻冬舎がじわじわ燃えています。


社長の「実売数晒し」で一線こえた感じです。


著名作家たちもTwitterで反応し、連鎖的に燃えひろがっている。


以下、気になったので考察していきます。

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「炎上ってなにがあったの?」

幻冬舎の炎上は、連鎖的なものです。


いくつか案件がまざって、じわじわ広がった。

  1. ベストセラー本の中身がコピペだらけ
  2. 批判した作家の出版を中止
  3. 社長がその作家を「実売1000冊以下」と晒し上げ
  4. 部下の編集者たちも嘲笑ツイートを連発

すこし厄介なのは、該当のコピペ本が「愛国ビジネス本」である点。


右と左で言いあらそって、論点がズレることがおおい。


また、政治に興味のないネットユーザーはおおいです。右と左のメンドクサイ連中にからまれないよう、あえて無関心をつらぬいているヒトビトもいる。


だから愛国ビジネス本の件は、スルーするヒトがおおかった。


なのに────社長が油をそそいだ

  1. 「実売数晒し」で作家たちが激怒
  2. 幻冬舎についての暴露祭
  3. サロンビジネスや人脈の怪しさも火種

社長による「実売数晒し」で、作家たちがキレた。


うちのベストセラー本を批判した作家ってさぁ、実売数1000以下の売れてない作家なんだぜ?ww」────幻冬舎編集者たちの底抜けに暗い悪意に焚きつけられて、いままで黙っていた作家たちが声をあげたわけです。


作家たちの声のなかには、いくつか暴露もありました。

  1. 印税2%で仕事させられた
  2. 印税10%がとつぜん8%になった

個人的に印象深かった暴露は、社長の過去の発言でした。


ボクは小説は最後しか読まない


ある著名な作家さんが新人だったころ、角川編集者だった見城社長にいわれたそうです。そしてその作家さんは、見城社長と仕事しないことを固く誓ったと。


小説の最後しか読まないような人間が、出版業界の第一線にいる────


この事実が個人的に衝撃でした。


そしてさんざ燃えた結果、社長は「実売数晒し」のツイートを削除しました。

「実売数晒しのなにがイケナイの?」

「実売数のせるくらいイイじゃん!」


ピットクルーのような火消し業者にカネはらったかはしりませんが、炎上から間をおいて、「実売数公表の是非」に論点をズラした擁護がふえました。


たしかに実売数の公表は、ゲーム・音楽業界ではふつうのこと。タブー視している出版業界のほうが異質でしょう。「○○万部突破!」の信憑性が疑われるのもよくわかる。


ですが、みんなが怒っているのはそこじゃない


悪意ある実売数晒し」に、みんな震えあがったわけです。


見城社長は「悪意」を否定するでしょう。しかしあのバトルの流れから、悪意を感じない人間はアタマが幸せすぎる。


とある著名作家に過去のやりとりをバラされたくらいで、Twitter上で訴訟をチラつかせるような御仁です。そんな彼が、ホトケの心で実売数を晒した? んなわけがない。


目的は「作家潰し


他社の編集・営業がみている場です。


「こいつ売れない作家だよ」と、自社データをわざわざ他社に教えてあげた。


しかも誰がやったって、出版社の社長です。どこの出版社? 幻冬舎だってさ。幻冬舎ってヤバいね……。コピペ批判したら圧力かけられるのか。コワ。しかも公衆の面前でやるとかバカじゃねぇの。会社だいじょうぶかコレ。


ほかの作家たちが震えあがり、危機感を覚えたのは当然では。

幻冬舎炎上から見える現実

「有名作家でも実売1000以下ってやばくね?」

倫理的な話をぬきに、幻冬舎社長の「実売数晒し」は驚きました。


幻冬舎一派に晒しあげられた作家さんは、そこそこ有名なベテランです。そのレベルでも、実売たった1000冊以下なのかと。


もはや今の出版業界は、そこそこの作家すら食わせられないのか。

「幻冬舎って出版に見切りつけてない?」

幻冬舎はすでに、出版を見限っているのではないか。


さいきんの幻冬舎の編集者、やたらメディア露出がふえました。


サロンビジネスはじめたり、アジアで不動産投資やったり、総理大臣や政府関係者と写真とったり食事したり、愛国心もないのに愛国ビジネスにいっちょ噛みしたり。


そして幻冬舎の社長はとある番組で、「出版業界に課題なんかない。どうしようもないんだよ」とすでに現状を悟っているような発言をしていた。


ワンマン経営の幻冬舎は、すでに社として「既存の出版」に見切りをつけている。


だからこそ突然Twitterをはじめて、あれこれ火種をまいている。作家を敵に回したって、もはや大したことはない。これからはサロンビジネス・不動産・政商で食っていく。大事なのはバカな敵の数ではなく、バカな信者の数だ。有名になりさえすればいい。


うす汚い手段で部数をのばしている幻冬舎ですら、「出版だけではもう厳しい」と感じている。

「他社の編集者たちなんか言えよ」

おおくの作家が反応している一方、他社の編集者たちの反応はうすい


「さわらぬ神にたたりなし」────そんな感じでしょうか。あるいは「幻冬舎に賛同したいけどブッ叩かれそうだからしゃべれない……」って感じでしょうか。


どちらにせよ「自浄作用がない」。


業界がこれほど燃えているのに、なにも言わない。優れたコンプライアンス意識です。でも出版人としては終わっている。


日和見で黙っている編集者たちにくらべたら、幻冬舎のサイコたちのほうがよほど出版をしている。


角川がサイトブロッキングや情報統制をすすめようとしたときだって、「おかしいのでは?」と疑問をていする編集者はほんとうに少なかった。とある著名なマンガ家先生が反対表明してからだ。「わ、わたしも反対だったよ~」とあとにつづく編集者がボロボロでたのは。だれかが飛びこまないと、だれも飛びこまない。


数字以前に、自我がない。

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「編集者すら小説よんでないのか」

見城社長の「ボクは小説は最後しか読まない」という過去発言。


とくに悪いとはおもわないです。自分も小説はもはやまったく読まないので。


ああやっぱそんなもんか」とおもっただけ。


むかし自分が角川から小説をだしたときも、「あっ、この編集者ぜんぜん読んでないな」とおもいました。実際まったく読んでなかった。ヒロイン以外の名前を一切おぼえてないレベル。


編集者は多忙です。


へたすると1人で10人以上の作家をもっている。一冊一冊ていねいに読んでる時間なんてナイわけです。あとは校正者とデザイナーにブン投げてオシマイ。「ボクは小説は最後しか読まない」と新人作家に言いはなった見城社長(当時角川編集者)は、ただ正直に言っただけなんだとおもいます。


上っ面だけ作品をみて、売りこむ────それが編集者の当たり前。


売れるならいいじゃん!


その精神でつくりづつけて、出版業界はここまできてしまった。

「なんかコワイ業界だよね」

出版業界、ほんとロクな話をきかない。


話題になることといえば、Twitterでイキリ散らかしている業界人たちの炎上とか、出版社でひどい目にあった作家の暴露くらい。


業界のことよくしらんヒトたちからしたら、「なんかすげーコワイ業界だな……」って印象しかないのでは。多少しってる自分ですら「端からみてる分にはオモシロイけどオゾマシイ業界」とかんじるくらいです。


こんな業界に、どんな若者があこがれるのか。

まとめ「業界脱出の踏み台」

幻冬舎はもはや、サロンビジネス・アジアビジネス・愛国ビジネスにシフトしようとしている。出版は踏み台にすぎない。


単なるビジネス至上主義


作家を晒しあげて嘲笑したのも、ビジネスのためのポジショントークにすぎない。実売1000冊もいかない弱小作家よりも、おおきな愛国ビジネスをとっただけ。


彼らに倫理を問うのは無意味だ。彼らの頭にはカネと権威しかない。小説は最後しか読まない。


今回の炎上は、幻冬舎にはむしろプラスでしかないと感じました。幻冬舎は十二分に、愛国ビジネスへの忠誠心を示した。


どんなに燃えようが嫌われようが、彼らの本を求めるヒトはおおい。コピペだろうがパクリだろうが、読者は承認欲求さえ満たされればいい。批判した作家の出版が中止に? とうぜんの報いだ。我々が正しい。────そんなもんでは。


個人的には幻冬舎のやり口は大嫌いですが、「右をなぐるために幻冬舎をなぐっているヒトたちもいる」とは感じます。どちらもハラにイチモツある。


出版業界はやはり、困窮しているなと。


「おもしろい」でも「つまらない」でもなく、大事なのは「もうかる」と「いばれる」。その表れが幻冬舎であり、Twitter上のマウント合戦だとおもいます。


カネが大事なのはまだわかるけど、なぜあそこまでマウントを取りたがるのか。


出版業界人特有のコンプレックスがなせる病気なのか。単にTwitter上でそういう人種が悪目立ちしているだけなのか。


端からみている分には、人間くさく、おもしろい世界だとはおもいます。


今回は以上です。人生に良き本を────ではまた。

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