【編集者】「色紙100枚」でなぜ炎上したのか

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カンタンに経緯を書くと、「漫画家に色紙100枚書かせたことを美談としてTwitterマンガに載せたら、〝色紙100枚はヤバくね……?〟という意見が相次いで編集者が炎上した」って感じです。トレンド入りもしました。


漫画編集山中氏が載せたTwitter漫画はここには掲載しません(したくない)。また個人攻撃が目的ではないのでプロフィールも掲載しません。気になる方はググればすぐ出てくると思います。


以下、「どうしてこれで炎上してるのかわからない」という意見をチラホラ見かけてモヤモヤしたので、「いやこういう理由で炎上してるんでしょ」ということを、思考の整理がてら書いておきます。

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なぜ炎上したのか

すでに何度か炎上していて不満が蓄積していた

この編集者の方が炎上したのは、今回が初めてではありません。


電子書籍より紙書籍で読んでほしい」「漫画家になれる人なれない人の違い」等々の話題をわかりやすくマンガにし、Twitterに掲載した結果、そのたびに賛否両論のすさまじいバズり方をして、炎上しています。


「共感」「反発」を極端に引き出す才人なんだなと個人的には思います。それがマンガという媒体の力を借りて、さらに発揮されたと。

「編集者」という存在がそもそも嫌われている

「編集者」のネット炎上案件は事欠かないです。


インターネットで自由に作者側が発言できるようになったおかげか、編集者たちのわりとヤバいエピソードを頻繁に見かけるようになりました。(おそらく作者側の〝発信力〟が強いのも影響している)

↑佐倉色先生とKADOKAWA編集者の話が記憶に新しいです。(こちらの編集者ボーノ氏は、色紙1600枚というさらに狂った枚数を描かせたうえに、様々なパワハラや無能ぶりなどで炎上)

「美談」として語っている神経への恐怖

今回の炎上、「怒り」というより「恐怖」を感じている方が多いと思います。


もともとこれが炎上方面でバズり出したのも、「色紙100枚がヤバすぎて内容が頭に入ってこねぇ……」みたいな漫画家先生方のツイートからでした。そこからさらに「なんで美談として語られてんだ……」と恐怖が募っていったと。


「カラー色紙を手描きで100枚」って、絵を描いたことのある方ならある程度想像がつくと思いますが、えげつのない枚数です。「一枚何分で描けるか」をちゃんと計算してみたら、その狂気が多少わかると思います。印刷じゃないですからね。

色紙の証拠写真がみつかり、カラーで手描きが確定。無償かどうかは不明だが、出版業界の慣習では無償であることが多いのでそのへんは推定有罪で叩かれている(質問に答えてない時点である程度察するところはありますが)。

担当作品の実名をあげてしまった

これも「無神経さへの恐怖」なんだと思います。


今回の炎上で、実名をあげてしまった作品ならびに作家さんにまで火の粉が飛びました。編集者の方が描いたTwitterマンガは、「漫画家と作品のために尽力する!」という内容であるはずなのに、結果的に真逆のことをしている


でも良いこと書いてるでしょ?」ということなんでしょうけど、その神経が常人には理解できないと。結果「売れなかったって言われてかわいそうだな……」「作家のひと晒されてかわいそうだな……」「色紙100枚とかこわすぎる……」という、同情を含んだ批判が集まってしまった。(悪気の無さがさらに恐怖を助長)

その後、編集者の方は担当作のRTを削除し、プロフィールから担当作の表記も削除。本人が沈黙されているので想像の範疇は出ませんが、おそらく内部で怒られて対応したのかなと。

まとめ「二種類の人間」

今回の炎上、意見が真っ二つに分かれたと思います。単純な総数では圧倒的に批判意見のほうが多いですが、編集者側を擁護している人も少なからずいる(火消しかどうかは別にして)。


これは単純に、「共感した部分の違い」なのかなと感じました。


批判的な意見は、「こんな辛い目に遭わされた作家さんかわいそうだな……」と、痛みに共感している。肯定的な意見は逆に、「こんなにやる気のある編集者は素晴らしいな!」と、やる気に共感している。(もちろん他にも色んな意見はありますが)


もっと言ってしまえば、「他人の痛みに共感しづらい人間が世の中には少なからずいる」ということ。またそういう人間を批判したところで、ほとんどムダに終わる(何らかの〝信念〟に基づくわけでもなく、単純に他人の痛みを理解できないため)。


ただ、鈍感で無神経な人間のほうが活躍できる仕事もあると思います。その最たる例が「編集者」なんじゃないでしょうか。数多の作家と作品を使い潰すという性質上、どうしても鈍感にならざるを得ないと(まともな神経では続けられない)。




以上、興味深かったのでかるく書きました。


他人の痛みを気遣いすぎても身動きがとれなくなるし、逆に無神経すぎても問題になるから、難しいところだとは思います。


ごくごく個人的な意見としては、「100枚だろうが10000枚だろうが、作家が描くって言ったなら作家の責任だけど、その労働分の報酬はちゃんと出せや出版業界」って感じですね。出版業界にはほんとクソみたいな慣習が蔓延っているので。(そういう「ファンサービス」系はほとんど無償でやらせてるところが多い)


また、「無償とは限らないんだから騒ぐなよ!」みたいなのは完全にお門違いですし、むしろ質問をスルーしている編集者の方にぶつけるべきだと思います。もしちゃんと正当な報酬を支払ったのなら、作家の名誉のためにもさっさと公言するべきでは。


出版業界の悪習が浄化されますように────ではまたφ(・ω・ )

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