【楽園のおわり】Tumblrのアダルトコンテンツ規制とTwitterへの影響

 

Tumblrが、アダルトコンテンツの完全排除を決定しました。


「なんだTumblrか。ほかのSNSつかってる自分には関係ないね」────とはいかないのが、今回の問題です。


まちがいなく、今後ほかのネットサービスにも影響します。あるいはすでに影響がではじめている。

 

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「そもそも、Tumblrって?」

 

Tumblrは、「メディアミックスブログサービス」です。


カンタンにいうと、ブログとSNSのキメラ。ブログのように記事がかけるし、Twitterのようにユーザーをフォローできる。ポートフィリオとしてつかっているユーザーもおおい。


また、「交流しなくていいSNS」という側面も、人気の理由でした。


日本人にはあまりなじみのないサービスですが、ユーザー数は4億人以上(2018年時点)。Twitterが世界でオワコン化しているうちに、いつのまにかTumblrが抜き去っていました。

 

参考

【2024年10月更新】主要ソーシャルメディアのユーザー数まとめ | 株式会社ユニアド
LINEやFacebook、InstagramなどのSNSの利用者数の最新情報を探していませんか?本記事では、2024年月時点において主要になっているソーシャルメディアのユーザー数についてまとめています。また、各SNSごとにおける概要やメインとなる属性についても解説しています。

 

 

「規制の内容は?」

 

詳しくは公式発表をみてください。


要約すると、

 

  • 12月17日より適用
  • 成人向けブログは削除
  • セーフモード削除
  • 機械学習には時間がかかる
  • ポリシー違反は通報してね

 

急ですね。


しかも時間がきたら、問答無用で削除です。

 

 

「なんでアダルト禁止になったの?」

 

目下の理由は、「App Storeでアプリが削除されたから」。


Apple社は、アダルトコンテンツに厳しいです。TumblrはアダルトコンテンツOKだったので、アプリの削除はむしろ「いまさら?」という感じですが。


Tumblrは、アプリ復活のために、今回の決断をくだすしかなかった。

 

 

「これ、Tumblrの存在意義なくならない?」

 

Tumblrを、アダルトサイトとして利用していたユーザーはおおいです。


イラストレーターがポートフィリオとして利用していることもあり、そういうイラストが集まりやすい場所だった。


英語圏最大級のソーシャルニュースサイト「Reddit」を覗くと、移住先をかたっているユーザーもおおいです。日本の「pixiv」がよく代替としてあがっているのが印象的でした。

 

 

「Twitter民には関係ない……よね?」

 

Twitterにも関係あるとおもいます。


Twitterも、Tumblrほどではないですが、アダルトコンテンツをのせているユーザーがおおいです。なおかつ、App Storeにも登録されている。ユーザー数もTumblrにちかい。


TwitterとTumblr、ほとんど条件がおなじなんですよ。


今回の件は、「他のSNSへの警告」もふくまれていると感じました。


Apple社は、関連サービスにアダルトコンテンツがのることを善しとしません。徹底的に排除しようとします。ゾーイングではなく、完全排除です。


可能性はApple社だけではありません。Google社も、とくにGooglePlayストアは、アダルトコンテンツに厳しいです。かつてApple社に追随するように、ガイドラインを改変し、締め出しもおこないました。


ストアが、以前にもまして、アプリ内投稿まで監視するようになったと。


「pixiv」も、あやういんじゃないでしょうか。

 

 

「ちがう画像まで警告されてるんだけど!」

 

Tumblrへの抗議運動で、無差別通報がおこなわれています。


つまり悪意あるユーザーの嫌がらせです。「どうせTumblrは終わりなんだ。いっそこのまま潰れちまえ!」みたいな感じですかね。


また、Tumblrの判定アルゴリズムもポンコツなようです。


いずれ対策されるとおもいますが、混乱はしばらく続くでしょう。

 

 

まとめ「今までのTumblrが終わった日」

 

Tumblrは、ハッキリいって、アダルトサイトでした。


今回の件で、アイデンティティをうしなったとおもいます。そりゃ4億人もユーザーいますから、のこるにはのこるでしょうけど、今までとはまったく別モノでしょう。


個人的な意見をいうなら、「最初からAppStoreにのせていいようなアプリではなかった」。むしろいままで見逃されていたことが、ルールを遵守しているほかのデベロッパーたちへの背反行為だった。


Apple社によるTumblrへの処遇は、妥当。


たいするTumblrの対応は、判定アルゴリズムの不備からして、ユーザーの信用を大きくうしなうものだとおもいます。ただ、禁止はやむを得ない。


いまはモバイルファーストの時代です。アプリの排除は、SNSとして致命的だ。Tumblrはアイデンティティをうしなってでも、Apple社のいうことを聞くしかなかった。仕方がなかった。




ただ────クソみたいな流れだとはおもいます。


どんどんどんどん表現規制はすすんでいくでしょう。インターネットはGoogle・Apple・Microsoft・Amazonといった米国のメガカンパニーが支配しています。彼らがダメだといったものは、ぜんぶダメです。彼らがこの世界の神だ。


巨大なプラットフォームに依存するかぎり、表現規制はついてまわります。彼らのルールをうけいれて奴隷になるか、「ホームレス」になるか、その二択です。


つまり、どうにもならない。すべてはビジネスで判断されます。


アダルトコンテンツの禁止なんて、ただの前座です。


1ネットユーザーとして、自由がうしなわれていくことを、ただ虚しくおもいます。

 

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