Name : kiki さん
星見様。キミはキメラの続編についてファンとして言わせて下さい。
私はごく最近、星見さんの作品に出会いました。星見さんの作品は全て読ませて頂きました。
一瞬にして星見作品の虜になってしまいました。それは星見さんの世界観が大好きだからです。
テンポ良く進んでいくストーリー。登場人物の心情の描き方。要所要所にちりばめられたリアルな場面。
上手く言えないのですが他の作家さんには感じられなかった特別な「何か」が星見さんの作品にはあるのです。
キミはキメラに関しては、義文とハマルがその後どんな未来を歩んでいくのか、余韻を残した終わりになっていました。
もちろん、人によっては、2人はその後どうなつたのか!?2人の続編が見たい!!という人がいるでしょう。
でも、私は違います。私は2人のその後を自分の中でいろいろ空想しました。どんな空想をしたかは内緒です(笑)
空想する事で、ますますキミはキメラが好きになりました。
星見さんのキミはキメラに自分の空想が少しプラスされて、私の中でキミはキメラが完成されたからです。
もちろんファンとしては、続編が見たいです。でもそれは、必ずしも義文とハマルがメインではなくても良いのでは。と強く思っています。
なぜなら義文とハマルのストーリーはあれで完成されていると思うからです。だって2人の心情は充分に描かれているじゃないですか。
いろんなファンがいて、いろんな意見が出てくるのは当然です。こんなこと、星見さんだって充分にわかってらっしゃるとは思うのですが、人間って欲深いから、「もっと」「もっと」ってなるしこれが悪いという事でもないのかも知れないけど、もし仮に義文とハマルがメインのその後を描いたとしても、「物足りない」「自分が思っていた展開と違う」「さらにこの続きが見たい」そんな意見が出てくるのでは?と私は思うのです。
私が一番恐れているのは、星見さんの世界観が壊れてしまうこと。今回、アンケートとして、私達読者の意見に耳を傾けて頂けるというのはとても有難いことです。でも、一番大切なのは星見さんが描きたいストーリーを紡いでいくということ。やはりこれにつきます。
私は本当にあなたのファンです。こんな意見もあるのだという事を頭の片隅にでもおいといて下さい。逆に星見さんを悩ませる意見に
なってしまったらごめんなさい。
偉そうにいろいろとごめんなさい。長文失礼しました。ずっと応援しています。
勿体ない言葉ばかりでめちゃくちゃ恐縮です。
続編に関しては、ほんと悩んでいます。「あとは読者の想像力に任せ、続編はあえてなくてもいいのでは?」というご意見もたびたび頂き、その通りだと思う部分が強いです。
自分も秋山とハマルのストーリーは、『キミはキメラ』でほとんど完成されていると思っています。別の言い方をすれば、これ以上あまり「伸びしろ」が無い、といった思いです。
「世界観」についてはまだ含みがありますが、「二人のストーリー」はおおよそあのカタチで満足しています。仮に『キミはキメラ』でカタルシスを得てくれた読者さんがいたとして、それと同等か同等以上のカタルシスを、果たして「二人(だけ)のストーリー」の後付けで、与えることができるのか。
具体的なことを言えば、秋山とハマルにはあれ以上の「伏せられた過去(秘密)」がありません。あと二人に残されているのは、「現在」と「未来」の描写だけです。伏せられた過去が無ければ、カタルシスを作るのは難しいと思っています。だからこそ個人的なことを言えば、世界観だけ引き継いで、新しい人々を描きたいです。希望というより、そうしないとおそらく「面白くないもの」が出来そうな気がして。
でももちろん、「キメラ」というものをテーマにしている以上、「女王」であるハマルとそのパートナーである秋山は世界観において重要な人物です。しかしこれ以上「ストーリー(人間ドラマ)」のメインラインには置きづらい、という印象です。
おそらくですが、「続編カモン!!」と声高な人たちの多くは、そこまでは考えていない。失礼な言い方で申し訳ないです。「キミキメ面白かった!」→「ハマルかわいい!」→「もっと見てたい!」 的な思考なのかなと。その「もっと見てたい!」というのが、非常に曲者だと思っています。
要求通りを目指しても、全く逆を行っても、ほとんどの人は「大満足!!」とはならない。それが「続編」の常だと思っています。「もっと見てたい!」と言いながら、みんな奥底では「真新しいもの」を求めていて、「それ以上」を求めているという矛盾があります。その矛盾を解消するのは並大抵のことじゃないと、ある種不可能だとも思っています。
でもなるべくなら、そういう意見を汲み取りたい。でもなるべくなら、自分の考えを曲げたくない。ここまで拡散してしまっては、完全に意見を無視するのは何か違うなと。
それで先日とある方に「このままじゃ勿体ない」と言われたのをキッカケにして、アンケート設置やご意見募集の旨を書きました。どうせ迷うなら、意見をハッキリ聞いてからそれを判断材料にしたほうが生産的なんじゃないかと思ったんです。
正直言うと、一人で決めるのが怖いからという理由が強いです。多くの意見に揉まれることは、非常に辛いし悩ましいことですけど、あまり避けても通れないと思っていまして。キミキメのご意見に関しては完全にウェルカムですので、どうかお気になさらず。
何だかありがたい言葉ばかりでほんと恐縮です。ただ自分も人間なので、時には偏った倫理観で人を不快にさせたり、ブレまくったりしますので、あまり期待なさらず…………という予防線を張っておく感じで。
アンケを設置してから既にいくつか回答があったのですが、思った以上に「自由に書いていいよ」の回答が多くて、さらにはこんな風なお便りも頂いて、少し肩の荷が下りたようです。肩の荷を下ろすためにアンケを設置したのとは違うと言い訳させて欲しいところはありますが……。
とにかく、貴重なご意見ありがとうございます。視野を広げて何とか面白いものを作れたらいいなと思います。