ネタバレ注意 : キミはキメラ
Name : Tacks さん
Title : 秋山ヘタレ・ハマル健気説に異論あり
Tacksです。
星見さんが時々おっしゃっている、秋山がヘタレ・ハマルが健気、という説に異論があります。
(かと言って、責める内容でなくて、軽い話と思ってください)
むしろ私には、秋山が思慮深く大人で、ハマルの方が年相応に幼稚で乱暴に感じていました。別に秋山がハマルをぶち抜いたからって、それでヘタレでないかといえば、そういう話でもないでしょうし、秋山の反応は一つ一つそれなりに納得できるものばかりでした。むしろ思慮なくぶち抜いた方がよっぽどやばい気がします。
問題はハマルの方です。残念ながら、ハマルが健気とは思えませんでした。先程書いた通り、『キミキメR』でのやり口が乱暴で幼稚だと思いました。そりゃあ能力的には高いのでしょうけれども、精神的には幼いという感じが拭いきれません。
ですから、『キミキメR』を最初にプレイし終えたときの感想は、「だめだ、こいつら精神的に釣り合ってねえ、別れろ」というものでした。
自分もそんな感じで考えています。だから秋山がヘタレヘタレと言われて、「あるぇ~?(・3・)」ってなりました。
確かに優柔不断なところはありますが、あれでハマルとどんどん先にすすむのもちょっと違うんじゃないの? という感じで。
ハマルが健気(?)というのも、自分も違うと思ってます。「みんなにはそう見えるんだなー」って感じでした。むしろハマルは、身勝手で、幼稚で、ちょっと危うい子だったと思います。かわいいは正義ってことなのかもしれないですが。
秋山としては、ハマルの幼稚さを見抜いている。「据え膳食わぬは男の恥」という言葉のご都合主義もわかっている。だから「今ではない」と考えたし、先生として教え子の選択肢を狭めたくないと考えた。もちろん、本能的に「キメラの特性」に恐怖している部分もありますが。
で、秋山に対する「ヘタレ論」ですが、ほとんどは「○ロいシーンが見たかったんだけど!!」という嘆きなのかなと思ってます。
もちろん、ストーリー的に破綻している、という話ではなく、話の構成的には何の問題もありませんでしたが。ただ、その辺のリアリティが、秋山サイドで欠けていたのかなと。現状に置いてはほかの選択肢のないハマルに比べ、秋山にとっては別の女の子を選ぶ(物語上には出てきていないにせよ)ということもありえるわけですから。その辺、登場人物を限定することで、うまく『キミキメR』は隠しているよな、うまいなあ、とも思うのですが。
ですから、『キミ箱』で、秋山がハマルに成長を促す発言をしたことで、ようやく釣り合った感がありました。あまりやり過ぎても説教臭くなるだけだし、バランス的にもこれで問題ない、って感じでした。
……って、これって、私が単に分別臭いだけって話なのかな?
秋山サイドのその辺りは、夏川清美の存在で誤魔化したかなぁって感じです。清美は、秋山を教え子時代から何かと気に掛け、ずっと「監視」してきました。
洗脳とか、思想誘導とか、まあそこまでの話ではないかもですが、間接的に「秋山の選択肢を狭める」ことは、試みたと思います。
キミ箱のハマルを叱るシーンは、キミキメRで色々反応をもらって以来、必ず入れなければと思っていたシーンでした。ハマルもそうでしたが、読者さんも「ハマルの身勝手さ」に気づいていない人が多かった気がしたので。
まあ、説教は長くなると逆効果っていいますし、あまり長くなりすぎないようには気をつけました。それに秋山も、そんなハマルを放っておいた自分の未熟さに気づいていると思うので。
そこまで分別くさくはないんじゃないですか(自分もほぼ同じ考えなので擁護)。こういう倫理的(理性的?)なことを話すのは勇気がいるだけで、少数派ってわけでもないと思います(感情的な人間の声のほうがでかい)。
ともあれ、何かの参考になれば、と、感想(?)をお送りしました。突然変な話を振ってごめんなさい。思いついちゃったもので。
こういう考察的な話題はめっちゃ大好物です。参考にもなります。
ありがとうございますm(_ _)m