「機能的識字率が低い」とは何か

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先日Twitterで、「機能的識字率」という言葉がすこしだけ話題になりました。


「識字率」という言葉自体は知っていたのですが、「機能的」とつくのが聞き慣れなかったので、すこし調べてみました。


以下、メモがてら考察を含めて書いていきます。

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事の発端ざっくり

「日本の識字能力は世界でもトップレベルで100%に近いと信じている人もいるが、実は我が国は識字能力の調査を長い間行っておらず、義務教育修了時をもって識字能力ありと判断しているだけだ。最後に日本で識字率の調査が行われたのは一九五五年で識字率そのものは高かったが、機能的識字率は低かった。識字率の低さは世論操作への耐性に大きく関わっている。

(中略)

機能的識字能力の低い人とは、極端な表現をすると「ツイッターはできても文章の意味を理解していない人たち」だ。

リテラシーに関する本をKADOKAWAが出しているというのがだいぶ笑い所ですが、そこは置いておいて────


とある方がこの新刊の一節を写真にとり、ツイートとしてTwitterに放流、めちゃくちゃバズったと。結果的に良いマーケティングになったようです。

「機能的識字率」の意味

「機能的識字率」という言葉でググると、代わりに機能的非識字という言葉がヒットしました。

機能的非識字(きのうてきひしきじ、英語:Functional illiteracy)とは、個人が日常生活において、読み書き計算を機能的に満足に使いこなせない状態を指す。機能的文盲、機能性文盲とも。 読み書き計算を機能的に使いこなせる状態である機能的識字、機能的リテラシー(Functional literacy)と対義語的に用いられる。これに対して、簡単な読み書きや計算のみできる状態を識字、ごく簡単な文章の読み書きや計算もできない状態は非識字、という。

なるほど、「カンタンな読み書き計算ができること」を「識字」、「読み書き計算を複雑に使いこなせること」を「機能的識字」と呼ぶわけですね。


つまり「機能的識字率」とは、「読み書き計算を複雑に使いこなせる人間の率」ということになります。

「機能的識字率が低い」とどうなる

機能的識字の反対語は、上で書いたように「機能的非識字」です。


Twitterでよく見かける、「文字や数字は読めてるけど文脈や真意が理解できなくて的外れなクソリプ飛ばす人」とかですね。人間は誤解する生き物ですが、機能的非識字の場合はその頻度がハンパないと。単なる「読解力が低い」状態の、さらに下をいく状態です。


こういった人々が増えるとどうなるか────これについて警鐘を鳴らしているのが、上で紹介した本なんだと思います。いわゆる「フェイクニュース」を見分けられない人間が増え、ずる賢い誰かの都合の良いように社会がコントロールされてしまうと。


騙し、騙され、世の常ですね。

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日本人は本当に機能的識字率が低いのか

本の引用の通りであれば、日本では半世紀以上「識字率」の調査すら行っていないので、さらにハイレベルな「機能的識字率」を把握することは現状で不可能だと思われます。


つまり、「そもそも調査してないから他国に比べて低いかどうかはわからない」と。同時に、「過去に比べて下がったかどうかもわからない」。あとはもう、個人的な印象で語るしかないのでは。


個人的な印象を言えば、「明らかに書けない・読めない人間は増えているけれど、それはたぶん世界共通の流れ」という認識です。なぜって、長文を必要としないコミュニケーション手段が増えているから、その能力が失墜するのも必然だと考えるからです。


「計算能力」についても、今はコンピューターや人工知能があるんだから、複雑な計算を専門家以外ができるからといってなんなのかと思うところはあります。


そして「読み書き」と「計算」はまったく別の能力であり、一括りにしている「識字」という言葉自体に自分は限界を感じます。

まとめとアンケ

おまけのアンケ

機能的識字率を下げる「最も悪い」習慣は次のうちどれだと思う?

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日本人の────というより人間の能力は、日に日に落ちていっていると思います。ですが逆に、伸びていっている能力もある。スポーツやゲームの世界新記録や、インターネットの技術発展をみるかぎりは、まさしく進化している──部分もある。


「日本人の機能的識字率が低い」というのは、仮に真実だとしても、果たして「過去から続くもの」なのか、「万国共通」なのかはわからない。なぜって、調査してないから。


たしかにTwitterをみてると、「こいつ本当に人間か?」と疑いたくなるような読解力に欠けたユーザーを見かけますが、単に悪目立ちしてるだけかもしれないし、自分だってそういうパルプンテ状態に陥ることがあるかもしれない。


個人的な探究心を言えば、「万国の機能的識字率の差」を知りたいですが、そんなもんを本当に調査してしまったら凄まじい「差別感情」や「優生思想」が生じて、世が混乱するだけだと思います。


機能的識字率は、パンドラの箱。だれがバカでだれが賢いかなんて、数字ではわからない部分があります。ヘンなレッテル貼りに使用するのは、無用な争いを生むだけかなと。


ただもちろん、読み書き計算のできない人間ばかりが増えてしまっても人間社会の終わりですし、人間という種を今後も維持していきたいなら、ある程度「警鐘」を鳴らすことは大切だとおもいます。


今回は以上です。良き読み書き計算ライフを────ではまたφ(・ω・ )

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