返信:『トライメライ』感想

ネタバレ注意:トライメライ

 

Name:Tacks さん
Title:『トライメライ』感想

 お久しぶりです。
『トライメライ』の感想をお送りいたします。

 まず目についたのは、絵と文章の有機的な結びつきでした。ノベルゲーム開発の経験が活きているという感じがしました。
 最初のうちは普通の小説との違いに戸惑いました。テクニカルな部分が目につきすぎたという感じは否めませんでした。新しいことをしているからこそ、そうしたことが目立つのだと思われます。
 が、没入感があって、だんだんそうしたことが気にならなくなって、夢中になって一気に最後まで読み進めてしまいました。
(今後このような作品がhoshimi12さんの作品以外にも増えれば、読みはじめの戸惑いもすくなくなる気がします。未来がその方向に進むと面白そうですね)
 見た目的には詩的な感じがしました。感傷的な描写が多いせいなのか、改行が多いせいなのか。
 とにかく、この文体のために、異様に読み進めるスピードが速かったです。

 BMIって、肥満度がどう物語に関係あるのかと思っていましたが、ブレイン・マシン・インタフェースのことだったんですね。

お久し振りです。
当日中に感想いただけて、非常にびっくりしました。
同時にめちゃくちゃ嬉しかったです。


>ノベルゲーム開発の経験が活きている

これはすごく意識しました。
というか、活かさなければいけないと思いました。

冗談抜きで、自分は電子書籍の未来にビジュアルノベルを見てます。
じゃないと電子書籍もビジュアルノベルも生き残れないと思うんですよね……。


>最初のうちは普通の小説との違いに戸惑いました

これは避けられないと思いました。
で、その違和感をどうするか、ひたすらそれに悩んだ感じです。

Tacksさんの感想見てかなりホッとしました。
ただ、ビジュアルノベルに慣れてない層にはどう受けとられるのか。
その辺りすんごく気になってるところです。


>見た目的には詩的な感じ

これはちょっと意識しました。
「クロノウサギの詩的な文章シーンよかったなー」的な反応を以前見かけて、「ああ、アレって一部ではウケてたのか!」って気がついて。


>改行が多い

なんか今回で思ったんですけど、「改行はあって困るもんじゃないな」って。
紙書籍だとページ数の関係でアレですが、電子書籍ならその心配もなく。
それこそビジュアルノベルのノリでやりました。

今思うと、キミ箱は改行少なかったですね。
全体のデザインに関与できなかったのもそうですが、「自分らしさ出せたかな」って。

たぶん、重厚な文章を書くのが苦手(というか自分の趣味に合わない)なのかなと。
かっこつけるのやめてみました。

なんにせよ、読みやすさに寄与できたなら幸いです!


>BMIって、肥満度がどう物語に関係あるのかと思っていましたが

これたぶん多くのヒトが思ってそうですね……(汗)

 

 余計なものを限界までそぎ落とした感じがしました。
『拡張彼女』のアイディアをブログに書かれていた頃に、ジオフロントが出てくる、といったような話が書かれていたような記憶がありますが、それもなくなっているようで。
 ソーマの設定も、一部にちょっとだけ出てくるだけの感じになっていて。
「帝都」という言葉も出てきたようですが、「帝」とは果たしてどういった存在なのか。結構深い裏設定がありそうで、興味が惹かれます。
 また、ここまでそぎ落とすにはかなりの決心が必要だったんじゃないでしょうか。削った跡が見える分、箱庭感(構成が巧みすぎてこぢんまりとしてしまうこと)もなく、かといって余計な情報が過剰に溢れるでもなく、美学が見える感じがしました。

>余計なものを限界までそぎ落とした感じがしました

わりと血反吐はく想いで削ぎ落としました。
結局、『拡張彼女』の時から4、5回シナリオをぶっ壊したというか……。

もう二度とこんな削ぎ落とし方はしたくないってのが本音です。
次からは不用意に書き始めないで、ちゃんとプロット・ハコガキ段階でラストまで練ろうと思ってます。

お蔵入りした設定は、たぶんどこかでリユースします。
個人的にかなり勿体ないと思ってる設定もいくつかあって。


>「帝都」という言葉

裏設定というか、裏話というか。
メタ視点含め、一応いくつか理由はあります(中には言いづらいものも)。

一つは、『相棒』の世界観で「帝都」って言葉があるんですよね。
自分めちゃくちゃ相棒が好きでして。そのリスペクトでもあります。

あと、「東京」って言葉を使いたくなかった。
なるべくパラレル感を出したかった感じです。一応SFなので。

他の意味合いは、いつか書けるかどうかって感じです。

 

 コントラストを強く意識した構成になっていると感じました。つまり、白と黒というか、光と闇というか。光を見せた後は闇を見せなければならない、闇を見せた後は光を見せなければならない、というように。また、その光と闇が絶えず入れ替わる、という構成になっていて、巧みだなと思いました。
 その構成がリズムと抑揚になっていて、面白かったです。

>コントラストを強く意識した構成

意識しました。
たぶん、これからも意識していくのかなと。

最近になってから「グリザイユ画法」ってのを使い始めたんですよ。
それがかなり、コントラストの影響を受ける描き方で。
自然とそっちに引き寄せられました。

 

「人間愛」とは、なかなか突き刺さってくる言葉ですね。
 私も創作をやる人間なので(一次創作です)、主人公の創作にかける思いに関してはなかなかチクチクくるものがありました。「やめて! 俺の恥ずかしいところを見せないで!」みたいな。
 自分の中をあさってみても、果たして「人間愛」などという言葉が出てくるかどうか……。

 ともあれ、凄く面白い体験ができました。とっちらかった文章ですみません。
 ありがとうございました。

いやー、「創作」をテーマにシナリオ書くって、本当に小っ恥ずかしいですわ……。
たぶん読む方も恥ずかしいのかなと思いました。

で、今の自分の答えは「人間愛」ってことになりました。
まあ、一般に言われている綺麗事オンリーな解釈ではないですが。


とにかく、ご感想ありがとうございました!
少しでも楽しんで頂けたのであれば、本当になによりです。